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一去不返(第1页)

一去不返

——京都——

我在此世的尽头。阳光温暖地洒下,微风吹拂着花朵。

木桥上,尘埃终日沉默,邮筒终日赫赫,插着风车的婴儿车总是停在街头。

我走在大街上,却看不到居民和孩子,更找不到缘者,我能做的,不过是时不时地看看风向标上空的天色。

但我并不觉得无聊,空气中有蜜,那不是有形之蜜,适合常吃。

我想吸一口烟,但也只是喜欢烟的味道。而且我仅仅在户外抽。

我的贴身物品只有一条毛巾。枕头倒是留着,被子却不见了踪影;虽说牙刷还带着,却只有一本书了。那里面什么也没写,只是不时拿在手里,享受一下罢了。

我有着梦寐以求的女士,却从未想过要去见她。光是做梦就想得够多了。

难以名状的某种东西,不断地催促着我:我的心中毫无目的,希望却高鸣了起来。

*  *

林子里有座举世罕见的公园,女人、孩子和男人都笑容可掬地散着步,说着我听不懂的语言,戴着让我无法理解的表情。

此世,天空中闪耀着银色的蜘蛛网。

·

ゆきてかへらぬ

──京都──

僕は此の世の果てにゐた。陽は温暖に降り洒ぎ、風は花々揺つてゐた。

木橋の、埃りは終日、沈黙し、ポストは終日赫々と、風車を付けた乳母車、いつも街上に停つてゐた。

棲む人達は子供等は、街上に見えず、僕に一人の縁者なく、風信機の上の空の色、時々見るのが仕事であつた。

さりとて退屈してもゐず、空気の中には蜜があり、物体ではないその蜜は、常住食すに適してゐた。

煙草くらゐは喫つてもみたが、それとて匂ひを好んだばかり。おまけに僕としたことが、戸外でしか吹かさなかつた。

さてわが親しき所有品は、タル一本。枕は持つてゐたとはいへ、布団ときたらば影だになく、歯刷子くらゐは持つてもゐたが、たつた一冊ある本は、中に何も書いてはなく、時々手にとりその目方、たのしむだけのものだつた。

女たちは、げに慕はしいのではあつたが、一度とて、会ひに行かうと思はなかつた。夢みるだけで沢山だつた。

名状しがたい何物かゞ、たえず僕をば促進し、目的もない僕ながら、希望は胸に高鳴つてゐた。

*  *

林の中には、世にも不思議な公園があつて、不気味な程にもにこやかな、女や子供、男達散歩してゐて、僕に分らぬ言語を話し、僕に分らぬ感情を、表情してゐた。

さてその空には銀色に、蜘蛛の巣が光り輝いてゐた。

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